デュタステリドとフィナステリドの違い
AGA(男性型脱毛症)の内服治療について調べると、「デュタステリド」と「フィナステリド」という2つの薬を目にすることが多いと思います。
どちらもAGAの原因となる男性ホルモンの働きに関係する治療薬ですが、作用する酵素の範囲や臨床試験で示されている効果に違いがあります。
ゆうきクリニックでは、AGAの内服治療としてデュタステリドを採用しています。この記事では、フィナステリドとの違いと、当院がデュタステリドを採用している理由についてわかりやすく解説します。
デュタステリドとフィナステリドはどちらもAGA治療薬
AGAでは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが「5α還元酵素」の働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)へ変換されることが、薄毛の進行に関係しています。
デュタステリドとフィナステリドはいずれも、この5α還元酵素を阻害することでDHTの産生を抑え、AGAの進行を抑制することを目的とした治療薬です。
大きな違いは「Ⅰ型・Ⅱ型」への作用
5α還元酵素には複数のタイプがあり、AGA治療では特にⅠ型とⅡ型が重要です。
フィナステリドは主にⅡ型を阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。
※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください。
| 比較項目 | デュタステリド | フィナステリド |
| Ⅰ型 | 阻害する | 作用は限定的 |
| Ⅱ型 | 阻害する | 主に阻害する |
| AGAへの作用 | DHT産生を抑制し、AGAの進行を抑える | DHT産生を抑制し、AGAの進行を抑える |
| 当院での採用 | 採用しています | 採用していません |
デュタステリドの方が効果は高い?
ここが最も気になるところだと思います。
AGAの男性917人を対象として、デュタステリドとフィナステリドなどを24週間比較した臨床試験では、デュタステリド0.5mgはフィナステリド1mgと比較して、毛髪数や毛径など一部の評価項目で有意に高い改善を示しました。
デュタステリドがⅠ型・Ⅱ型の両方の5α還元酵素を阻害することも、この違いを考えるうえで重要です。
ただし、「すべての人でデュタステリドの方が必ずよく効く」という意味ではありません。
治療効果には個人差があり、すべての評価項目やすべての患者様で同じ結果になるわけではありません。
当院がデュタステリドを採用している理由
ゆうきクリニックでは、AGAの内服薬としてフィナステリドではなくデュタステリドを採用しています。
こうした作用機序と臨床データを踏まえて、当院ではデュタステリドを採用しています。
副作用はデュタステリドだけにあるわけではありません
「デュタステリドは効果が高い分、副作用があり、フィナステリドには副作用がない」と考えている方もいらっしゃいますが、これは正しくありません。
デュタステリド、フィナステリドのどちらにも副作用が起こる可能性があります。
性欲減退
性欲が低下する症状が報告されています。
勃起機能不全
勃起機能に関する症状が報告されています。
射精に関する症状
射精障害や精液量の減少などがみられる場合があります。
肝機能障害など
いずれの薬でも肝機能障害などが報告されており、医師の診察のもとで使用することが重要です。
ミノキシジルとは何が違う?
ミノキシジルはデュタステリドやフィナステリドとは作用が異なります。
デュタステリドやフィナステリドはAGAの原因となるDHTを抑える治療ですが、ミノキシジル外用は発毛を促す方向から作用する治療です。
そのため、単純に「どちらが強い薬か」を比較するものではなく、AGAへのアプローチが異なる治療と考えるとわかりやすいでしょう。
なお、日本皮膚科学会のガイドラインでは男性AGAに対する5%ミノキシジル外用は推奨されていますが、ミノキシジル内服については推奨されていません。
よくある質問
Q. デュタステリドはフィナステリドより強い薬ですか?
作用する5α還元酵素の範囲が広く、直接比較試験では毛髪数や毛径など一部の項目でより高い改善が示されています。ただし、すべての方に同じ差が出るとは限りません。
Q. フィナステリドの方が安全ですか?
どちらにも性機能に関する症状や肝機能障害などが報告されています。個々の状態を確認して治療することが重要です。
Q. 効果はすぐにわかりますか?
AGA治療は毛髪のサイクルに関係するため時間がかかります。デュタステリドでは通常、6か月程度を目安に効果を確認します。
まとめ
デュタステリドとフィナステリドは、どちらもDHTの産生を抑えてAGAの進行を抑制する治療薬です。
デュタステリドは5α還元酵素Ⅰ型・Ⅱ型の両方を阻害し、フィナステリドとの直接比較試験では毛髪数や毛径など一部の項目でより高い改善が報告されています。
ゆうきクリニックでは、このような作用機序や臨床データを踏まえて、AGA内服治療としてデュタステリドを採用しています。
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